施設を停電したくない時に考えること

委託先の電気主任技術者がそろそろ更新するように、と文書を残して行ったんだけどやらなければならないの?

やるかやらないかは金次第だねー

やるのはいいんだけど、長時間の停電は勘弁してもらいたいんだけど、何か方法あるの?

 

こんなこと簡単に聞かれます。

(委託先の方、ちゃんと説明してよ・・・w)

聞かれる内容としては以下の4点です。

・高圧機器の交換作業は何時間で終わるの?

・停電時間は何時間くらい?

・作業中に音は出るの?

・機器類の納期は1ヶ月くらい?

 

変圧器などの交換作業は何時間で終わるのか?

 

時間単位で聞かないでよ・・・

というのが正直な気持ちです。

高圧機器を更新する際に、キュービクル式の受変電設備なら、鉄板の箱の中に機器が詰まっています。

詰まっていると思いきや、スカスカです・・・

人が中に入れるじゃん!もっと詰め込んで大きさ小さくしろよ!

なぜなら、「電気設備の技術基準の解釈」を経済産業省が制定しています。

他の電気設備もこの基準を考えて作られています。

日本配電盤工業会の規格には多くのメーカーが参加しているようですが、この規格を基にキュービクルの規格が決まっています。

このスカスカ部分で機器の搬入や搬出を行うので、言い換えれば、自分たちが作業できるスペースを確保している、のです。

機器同士が近いと、更新しようとした時に新しい機器が入らないことがあります。

全体的なサイズは小さくなっても縦は小さくなって、横が大きくなって取り付け場所に細工が必要になることもあります。

 

以前、機器見積りを取ろうとした時に、私に決めさせると作業する段階で問題が発生しそうだと思ったのでしょう、現地調査しないと見積り出さない、とのお言葉が・・・笑

 

例えば、変圧器では、乾式と油入があるので種類も知る必要があります。

以前の記事でこの2つのメリット、デメリットを書いていました。

乾式の方が容量が同じならばサイズが小さいので乾式から油入に交換する場合は、専門工事の方に見てもらわないと買ったけど、使えないことがあります。

私だと、こうなりそうだと思われていたのかな・・・一応、仕様書を何種類も見ていたんだけどね。

 

 

停電作業は何時間くらい必要なの?

 

上記の内容は、作業前に確認することなので交換作業(停電時間)には入りません。

しかし、これらをおろそかにすると交換作業が2倍にも3倍にもなります。

受変電機器の数量やサイズにもよりますが、電灯と動力変圧器が100kVAの各1台ずつだとすると、1日で作業完了させることは可能です。

変圧器交換する際は、その他の負荷開閉器や計器類なども一緒に交換すると思います。

これに高圧ケーブルの更新も入れると、プラス1日は必要になります。

これらの作業は作業スペースに寄ることが大きいです。

何時間で終わるか、をぜひ工事屋さんに聞いて見ましょう。

朝一番から18時までとか言われると思います。

 

 

金額的に工事できるようになったけど、寒くなる前に工事終われる?

 

もらった見積り金額なら、工事できるからいつまでに工事終われるのか?

9月頃に発注したら、寒くなる前に終わりますか?

停電日は10月中旬で大丈夫かな?とのお言葉が・・・

変圧器や高圧機器類は納期が1ヶ月ではありません。

60日から75日は考えないと停電日を設定して施設内で周知したけど、交換作業ができなかった。

という迷惑な話にならないために納期は長めに考えておきたいです。

東北地方ならば、11月上旬に雪が降ることがありますので、10月中に作業完了させることを考えると、そろそろタイムリミットです。

お盆休みもあるので早めに動かないとメーカーさんは対応してくれません。

 

 

停電作業中にガンガン・ドンドン、音が出ないよね?

 

自分たちの仕事に音で支障はないですが、できれば静かな方が良いんだけど・・・

変圧器を床に留めるためにアンカーボルトを入れますが、その時の音が一番大きいです。

あまりにも改造が多くなると、斫ったりする作業が出ると音が出ます。

大きな作業で不安がありますが、音はあまり気にならないでしょう。

 

 

停電しないで施設の電気を活かす方法はあるの?

 

仕事に支障があるので1日でも電気を止めたくない、と言われることがあります。

普通言いますよね・・・

老人ホームなどや発電機を持っていても、それにも影響のある更新作業の時は対策が必要になります。

事務所なら休みに交換作業をしてもらえれば影響はないでしょう。

仮設の発電機を設置します。先ほど音の話をしましたが、仮設発電機の音が一番きになるかもしれません。

冷却ファンがグワングワン回っています。

仮設発電機の設置場所を考えるときも頭を悩ませることが設置場所です・・・

仮設発電機の設置場所が繋ぎたい場所から遠くなると、使うケーブルが長くなって金額が大きくなります。

 

 

まとめ

 

停電作業は数時間では終わらないので停電にしたくないのであれば、仮設発電機などの対策が必要です。

作業スペースや機器種類によっても交換作業時間が変わってくるので注意が必要です。

高圧機器類は納期がかかるので、施設内の周知時間を取ることができるので予定を考えてもらえるのがメリットです。

音が出る作業は多くないので、どうしても「この時間は音を出さないでほしい」ということがあれば工事屋さんで調整してくれます。

打ち合わせしましょう!!

 

受変電設備でトラブルを抑えるために!

なるべく長持ちさせて故障や不具合が無いようにつかいたいですよね?

そのために、受変電設備やキュービクル などの情報をまとめました。

受変電設備が故障や不具合が起きると、

その建物の電気が全て止まってしまいます。

 

施設の電気を非常発電機で全てまかなえる施設は少ないはずです。

そのために少しでも情報を頭に入れておいてもらいたいです。

 

また、電気は見えないので煽ってくる工事業者さんもいるようです・・・

そのためにも理論武装して口車に載せられないようにした方が良いと思います。

 

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